恵方巻を買おうとしてふと我に返った話
今日は節分ですね。
コミュニケーションが苦手な私にとってはいい話のネタなので、
朝同僚と二人きりになって沈黙が流れた時にはここぞとばかりに
「恵方巻食べるんですか?」
って聞きました。(質問の仕方からにじみ出るコミュニケーション力)
他の同僚との会話では「○○の予約した!」「楽しみ!」と盛り上がってたので(私以外)てっきりいい反応が来るかと思いきや、「買わない」「信じていない」とのこと。
そりゃそんな人もいるか。でもちょっと意外でした。
クリスマスのケーキやチキン程浸透していないのか…むしろこっちの方が意味がありそうだけど。
そうして不発に終わった恵方巻会話。
勤務帰り、何となく節分だし、豆まきするわけでもないから恵方巻でも買って帰ろうか…とスーパーに寄り道。
別にね、ただちょっと行事を盾に、贅沢したいだけなんだよね。あと夕飯をおさぼりしたい。
多分行事のケーキやご飯って、そんな気持ちが8割を占めていると思う。
「いい一年でありますように!」もあるけどね、
「おいしいもの食べたーーーい!」「たまには贅沢したーーーーい!」
の気持ちがないとは言わせない。
七夕とか子どもの日も、もはや意味がなくても当たり前に売られているスイーツ(笑)
と言うことで私も例にもれず恵方巻をゲットしにいざ。
イワシの頭とヒイラギとか飾ってる家は少ないけど
恵方巻はみんな買っていく。賑わう売り場。
どれにしよっかなー…なんて悩む私。
いやこんな長いの食べきれないでしょ…ハーフはないのかしら
大葉入ってるのかー苦手だなー
揚げ物は邪道な気が…
納豆巻きは好きだけどせっかく贅沢をしたいのに負けた気が…
とかいつもの通りあーだこーだ悩んでいて。
ふと、我に返ったのです。
私、海苔巻きそんな好きじゃないな・・・?(;・∀・)
いや、決して嫌いではない。
嫌いではないんだけど、お恥ずかしい話、味覚音…おいしいと感じる範囲が広いので、
ああやってまとめて出されると
「おいしいのは間違いないんだけど結局何入ってた…?」
ってなるんです。なりませんか?なりませんか(笑)
ふと見ると横にはパックのお寿司。
しかも恵方巻より若干お手頃。なのに好きなネタがたくさん!
いつもなら高くてためらうけど、恵方巻買う予定だったこと考えれば安い安い♪
と、あっさり握り寿司に路線変更しましたとさ。
不思議なことに、みんな握り寿司のところにはいかないんだよね…
ひな祭りの時には一瞬でなくなっていたのに!
きっとひな祭りの時に太巻きを並べても売れないんだろうなあ。
『節分には恵方巻だから』っていう行事食の力、すごい。
お寿司に心弾ませながらの帰り道、
朝の恵方巻を「買わない」と言っていた同僚を思い出した。
あの時私はなんて言ったか。思ったか。
そして結局握り寿司を買った自分。
予約し楽しみにしている別の同僚。
みんなそれぞれだ。
ふと、この構図は結婚とも似ているなと思った。
皆が結婚していれば、つい結婚しなければ…と思ってしまうし、
結婚している人からすれば「結婚しないの?」「結婚した方がいいよ」となる。
でも結婚することに魅力を感じない人もいて、
そんな人がしたくもない結婚をする(好きではない恵方巻を買う)のは果たしてどうなのか?
同性との結婚に魅力を感じるのであればそちらを選択してもいい(みんなが買う恵方巻ではなく握り寿司を買う)
そもそも結婚したくないのならしなくてもいい(節分の日だっていつも通り過ごしたっていい)
それぞれに考えや嗜好があって、
たとえ『世の中それが当たり前』『昔からそうしてきた』ことであっても
否定することはできない。
伝統行事や、イベントごとが多い日本だから難しいのかもしれないけど、
それも多様性の一つだろうなと思った。
私自身「○○なのに△△しないの?」と言ったり思ったりすることが多いので、
そういう人もいるよね、と考えられるようになりたいものだ。
※もちろん、やりたい行事は『やりたいから』やればいい。
伝統行事を否定したいのではなく、まわりに流されるのではなく自分の意志で動ける人になりたいという話です。